誰もいない生徒会室の中はムッとするような生ぬるい空気が漂っていた。


――ガチャ


金属音が静な部屋の中に響き渡った。


私に中に入るように促して後から入ってきた桂馬は、部屋の中に入るとすぐに扉を閉め、同時に施錠もした。


そしてスタスタと部屋の奥へと入っていき、冷房のスイッチを入れてくれた。


「ごめんな、すぐに冷えると思うから。えーっと、そこ座れば?」


3人掛けくらいの広さのソファを桂馬は指差している。遠慮なく座ってみると、思っていた以上にふかふかで座り心地よくて、緊張が少しだけ解れた。





「……」

「……」


とりあえず食事から済ませることにしたけれど、お互いにほとんど話しをしなかった。いつもは弾む会話も今日ばかりは違った。


初めて桂馬といて息苦しさを感じた。


和樹君のことが相当ショックだったのか、昔の夢をみたからか、今はすごく気持ちが沈んでしまっている。それにもしかしたら桂馬も……という事実を未だにどう処理していいか分からずに、動揺している。