少しの間だらだらと桂馬と話をしていたら、教室の前の扉から気にかけていた人物が入ってきた。
スタスタと迷いなく、私たちの傍までやってくる。……なのに、私たちには一切の視線すら送ることなく、ガタッと音をたてながら、席に着いてしまった。
「……沙耶ちゃん?おはよう」
彼女の行動を不思議に思いながらも、彼女の机に近づいて声を掛けた。
「おはよう」
どうしたの?と私と同じように不思議な顔をしながら、挨拶を返してくれた。すごく珍しい物でも見たような顔をされてしまった。
……今日の沙耶ちゃんは、何か変。
そんな風に思った時、もう一つの違和感に気がついた。キョロキョロと辺りを見回してみても、いるはずの人物が見当たらない。
いつもなら沙耶ちゃんと一緒に登校してくるはずの和樹君が。
2人並んで登校してきて、私たちに声を掛けてくれて、朝礼が始まるまで4人でおしゃべり。それが日常のはずなのに、今日は1人足りない。
「今日和樹君は?お休み?」
もしかしたら、昨日の遊園地デートではしゃぎ過ぎちゃって体調でも崩してしまったのかもしれない。そんな風に思いながら、沙耶ちゃんに尋ねてみた。
「……は?」
心配して発した言葉のはずだったのに、返ってきたのは、この一言と怪訝な顔だけ。彼女の様子に、頭の中でカンカンカンカンと警笛が鳴り響き始める。
そして、彼女の口からとんでもない言葉が飛び出した。
うそだ、ありえない。だって……。
スタスタと迷いなく、私たちの傍までやってくる。……なのに、私たちには一切の視線すら送ることなく、ガタッと音をたてながら、席に着いてしまった。
「……沙耶ちゃん?おはよう」
彼女の行動を不思議に思いながらも、彼女の机に近づいて声を掛けた。
「おはよう」
どうしたの?と私と同じように不思議な顔をしながら、挨拶を返してくれた。すごく珍しい物でも見たような顔をされてしまった。
……今日の沙耶ちゃんは、何か変。
そんな風に思った時、もう一つの違和感に気がついた。キョロキョロと辺りを見回してみても、いるはずの人物が見当たらない。
いつもなら沙耶ちゃんと一緒に登校してくるはずの和樹君が。
2人並んで登校してきて、私たちに声を掛けてくれて、朝礼が始まるまで4人でおしゃべり。それが日常のはずなのに、今日は1人足りない。
「今日和樹君は?お休み?」
もしかしたら、昨日の遊園地デートではしゃぎ過ぎちゃって体調でも崩してしまったのかもしれない。そんな風に思いながら、沙耶ちゃんに尋ねてみた。
「……は?」
心配して発した言葉のはずだったのに、返ってきたのは、この一言と怪訝な顔だけ。彼女の様子に、頭の中でカンカンカンカンと警笛が鳴り響き始める。
そして、彼女の口からとんでもない言葉が飛び出した。
うそだ、ありえない。だって……。