冬休み明け、1月下旬。
「ココ〜、合格おめでとおっ!」
県外の私立受験のココは、すでに高校合格が決まった。
「あたしも推薦頑張るね」
その頃、あたしはというと。
「受験番号9番、坂本由紀乃です」
中学校での審査が通り、本番に向けて面接練習中。
仲良いコ、全然いないし。
練習初日は、緊張と不安と心細さで泣きそうになった。
「頑張って」
ココの言葉に励まされたり、
「大変だったら、一般入試でもいいよ?」
ママに心配されたり。
でも、あたしって何気に負けず嫌いだからさ。
こーなったからには、絶対合格してやる。
もう合格した時のことしか、想像できないもん。
「あのね、あたし受験番号9番だったよ」
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