「おーい!」

声がする方を見ると陸くんとヒーロー
諒くんがいた。

「もうすぐチャイム鳴るのに来ないから
心配したよ!」

もうこんな時間…。

「話はまた後、早く行けば?遅刻するわよ。」

「へいへい。あんたみたいに不良やないから
行きますよ。あんたも行きや?
じゃあまた後で。」

別れた後、後ろを振り向くと
連嬢さんの背中がなぜか悲しく見えた。

「ふうりん…?」

「えっ!?あ、ううん。なんでもないよ。」

私はあまり授業に集中できなかった。
人とあまり話してきていない私は
人になんと言葉をかけていいのか…
分からない。
私は…どうすれば…いいの?

考えても答えは出ないまま放課後になった。
そして放課後は連嬢さんのクラス。
3年B組に向かった。

ガラ…。

教室のドアを開けると人と目が合った。
うわ…イケメンさん。

「あ、兄さん。連嬢って子おる?」

「えぇ!?お兄ちゃん?」

えれ?京ちゃの!?

「うん。昔よく遊んでたやん…。」

確かに遊んでたけど…。
呼び名は"王子"ってくらいだから
かっこよかったけど
人って2年でこんなに変わるんだね。