「さていきなりやけど問題や!こっちが苗字こっちが名前!さぁどれやとやと思う?」

黒板には①王子②王寺③王城
①今日②京③協と書いてある。

なんだこの子。
転校そうそうすごいインパクト…。

「①と①〜!!」

目立ちたがり屋の赤井くんが大きな声で
答える。

「ねぇー!当てたら何かあるのー?」

クラスメイトの質問にかばんを
探りながら考えている。

「飴ちゃんあげるー!」

男の子の手には少し大きめな袋。
あの中に飴が入っているのかな?

「答えはー③と②!当たった?」

「……。」

教室は静まり帰った。
転校生の男の子の声が響き渡るくらいに…。

「もーしゃないな〜!みんなに飴ちゃんあげるわ!」

いや…別にいらないよ…。