「ビックリした?」

「……。」

顔を除き混むこいつ。

「おーい!聞こえてる?」

首をかしげながら私の顔の前で手を振る。

こいつは私の幼なじみの
ヒーローこと早風 広。
どんな時でも誰にでも手をさしのべて人を助けるし、名前からしてもヒーロー。

ぴったりなあだ名だと、私がつけたっけ?
昔、ヒーローもの好きだったし。
それがみんなに広まっちゃって……。


「無視ー?」

「ごめんなさい。私、忙しいの。」

やることがあるんだから。

「…それ全部1人で…やるの?」

「ええ。先生に頼まれたの。」

私は早風くんをほって歩き出した。

「僕も手伝うよー!」

私についてくるヒーロー。

はっ!?

いやいやいやいや…。

おかしいでしょ。

私が頼まれたんだよ?

「大丈夫よ。これくらい1人で出来るから。」

「でも…」

しつこいなー。

て言うかわたし、生徒会長だよ?
だいたい頼られるのが生きがいに思ってる私に言う言葉!?

ありえないんだけど!