「食べてるよ〜。はい、これお礼にあげる」

「わぁー飴玉ありがとう!」

小夏ちゃんは手を振り図書室を出て行った。

「可愛いよねー小夏ちゃん。」

私の横に座りながら言うヒーロー。

「そうだね…すごく素直で…」

私と違って…。

「でもさすがだね!ふうなは。」

「な…何が?」

私今何もしてないじゃん。
ただ見てただけだよ?
どこを見てそう思うの?

「だって…名前すぐ分かったでしょ?」

なるほど。
でもすごくないよ。

「普通だよ。」

ヒーローがやってる事に対したら全然すごくない。

「この学校生徒数多いのに普通の人はそんなのできないよ。ふうなのいい所の1つだよね。」

そんな風に思ってくれてるんだ。
そんなヒーローも普通じゃかいね。
普通の人はそゆな風に思えないよ。

ガタッ!
私は勢いよく立ち上がった。

「ふうな?」

「もう終わったから先生に渡してくる!手伝ってくれてありがとう!帰ってもいいよ!じゃあね!」

私はヒーローを1人残して図書室を飛び出し
先生に渡しに行った。

「なんで…。」

ヤバい…。
泣きそう…なんで…?
いい所か…。

ヒーローといたら自分が自分じゃなくなっちゃう。
自分の…新しい一面をヒーローは教えてくれる。
けど…苦しい…。