ドキン。
......バスケか。
...三日前、交わした会話。
『俺はバスケ!』
あの時は、まさかこんな気持ちで球技大会に参加することになるなんて、思いもしなかったな...
なんて思いながら、無意識についたのは小さなため息。
すると、私の前を歩いていたシンゴが振り向いて、心配そうに私を見やった。
あ、しくった。
ため息聞こえちゃったんだな。
慌てて口をつぐんで、大丈夫、という意を込めてヒラヒラと手を振ってやる。
心配そうな表情は変わらないままだったが、シンゴは前を向き直して歩き始めた。
私も足を進めながらもーーー
二日前の朝のことを思い出していた。