ーーー帰り際のナツキの言葉と
『...じゃあな』
ーーーシンゴの謝罪が
『...ゴメン』
ーーー頭から離れないまま、
[...私、ナツキのことーーー。]
想いだけが募って。
ーーーあれから三日が経った。
【七月五日】
「マホーーーッ!!ナイスサーブ!!」
「マサキ!!パスパスッ!!」
「絶対勝つぞーっ!!」
「「「オーっ!!」」」
球技コートやグラウンド、体育館に轟き渡る声援や掛け声の中、
星瞬高校では夏期球技大会が行われていた。
本来の予定では、期末テストが終わった次の日に行われるはずだった球技大会だが、
予報ハズレの雨のせいでグラウンドが使えなくなってしまって。
予備日の今日、行われることになったのだ。
そして、今現在は。
「アリナ!いっけーーーっ!!!」
女子ドッヂボールの試合の真っ最中。
「OK!」
私は短く叫んで、大きく腕を振りかぶった。