「アリナは好きな人いるのか?」















瞬時に脳裏に浮かんだのは、ナツキ。



それに畳み掛けるように、シンゴが問う。











「...アリナーーーナツキのこと好きなんじゃねえの?」

















好き?




それは、友達として?




それとも、恋愛対象として?





















ーーーその時、頭の中に響いたんだ。





ーーー私を呼ぶ優しい声。





ーーーその声は。





















「......別に......好きじゃ、ないよ。

いや、ナツキのことは、好きだけど......友達としてだから」



















聞こえた声はーーー間違いなく。








『アリナ!』








ハルトの声だったから。













ーーードクン