「アーちゃん、お疲れっ!!」
解答用紙を回収し、挨拶が済んだところで、前の席に座るミチコが振り向いた。
ちなみにミチコは死ぬほど頭が良い。
中間テストでも二桁の順位を取っていた。
「...ミッちゃん...私勉強向いてないわ...」
「いやいや今回は確かに前より難しかったけど...私もできなかったし」
「うわあああ、ミッちゃんのできなかったは私とはレベルが違うんだよおおお!」
星瞬高校のレベルの高さを、改めて実感した。
「まあまあまあ、とりあえずテストは終わったんだからさ!
明日は球技大会だよっ!一旦現実逃避して楽しもうよ!」
「...ん、そだね。球技大会かーっ。それが終わったら夏休みだし!楽しむか!!」
そう。
明日は年に二回行われる球技大会。
一年生は、男子はバスケとドッヂボール、女子はバレーとドッヂボールに分かれて試合をする。
私やミチコはドッヂボール(バレーはバレー部やバスケ部の運動系女子たちに託した)に参加することになっていた。
(テストの答案が帰ってくるのは来週あたりだし...とりあえず現実逃避して、楽しんでもいいよね)
そう思い、ミチコと明日の話をしていると、
私の頭に誰かの手が乗った。
驚いて顔を上げると、毎度お馴染みの男子三人組が居た。