日が暮れてきた。
私達は、来た時と同じように、神社を通り抜けて道に出た。
違うのは、手を繋いで一緒に歩いている人間がいるという事実だけ。
男と女が手を繋ぐ、という情報だけ聞くと、一般的な人は恋愛の方に話を持っていくだろう。
ーーーだが私達は違う。
『親友』として、安心するから手を繋ぐ。
男とか女とか、私達の間では関係無い。
カレンもアストも同じだ。
安心するから一緒にいる。
安心するから手を繋ぐ。
泣きわめく時には抱きしめ合う。
これ以上の理由も行為も必要無い。
「じゃ、またな!」
「そろそろみんなでまた私ん家で集まろうね!」
「おう!アストと相談しとくわ!」
手を振って歩き出す。
私の家は、カレンとユウハとアストの家から歩いて五分ほどの距離にある。
三人の家からそれぞれ一番近いのは私の家。
必然、四人で遊ぶ時は私の家に集まるのだ。
予想外のことが起きたのは、
みんなが来れるように部屋片付けておかなきゃな、なんて思いながら歩いていた時だった。