「身体の方はどうだ?...最近発作あったか?」
「先週あった。久々だったなぁ」
「無理はすんなよ」
「うん、ありがと」
カレン、ユウハ、アスト、私。
その四人で集まるととても賑やかになる。
カレンとアストが明るい性格なため、空気が自然に上を向くのだ。
素直な笑顔が絶えない、これ以上無いくらい大好きな場所。
対して、ユウハと二人でいる時間には、他のどの場所にも無い落ち着きがあった。
四人で集まると確実に楽しい。自然に笑い、自然に幸せになれる。
ユウハとの時間は、心の底から安心する。身体中の無駄な力が、スーッと抜けて行く感じ。
カレン達には言えないことも、真っ直ぐな言葉で言えるんだ。
「...ハルトのこと...」
唐突に私の口からその名前が出たことに、ユウハは驚いたようだった。
安心させるように、私は微笑んだ。
「初めて、話そうと思えた人に、出会った。
星瞬高校の人なんだけど...優しい人。あの人の裏は...きっと綺麗な色をしてるんだと思う」
「...アリナ、強くなってるな。
ーーー進もうとしてる、強さ」
「...もう、進まなきゃと思ったの。
未来の可能性を、広げようって思えた!」
「なら、俺も頑張らなきゃな〜。
アリナとレン以外の“女”とでも、二人きりで喋れるように」
ユウハの目つきは穏やかだった。