全てが新鮮な一日は、あっという間に終わりを告げた。
授業中は進行スピードが早く、ついていくのが精一杯だった。
さすが大学進学の実績多量の高校だな、と思った。
お昼はミチコやアヤナ達、加えてミチコが仲良くなったというレイやハルカと一緒に弁当を食べた。
大人数で食べるお昼はとても美味しく、中学までの給食とは違う楽しさがあった。
帰りのLHRでは、サラッと全員の自己紹介をした。
私は名前と趣味ー歌うことー、特技ーテニスや絵を描くことーという無難なことを言った。
女子の名前はだいたい覚えたつもりだし、男子の数人とも少しだけ喋った。
満足感に満たされて、今自転車をこいでいる。
「♪〜...♪〜〜...〜♪〜...」
鼻歌を歌いながら。
ーーー“明日”に希望が持てる生活って、こんなに輝いてるんだ。
ーーー少しずつだけど、確実に進んでるはずだ、私。
ーーー頑張ろう。強くなろう。
明日も、良い一日になるといいな。