「...別に、レン達三人がいれば生きていけるんだけどね」
ポツリと呟いた私の言葉は、誰の耳にも届かずに消えて行った。
それではいけないと分かっているんだ。カレン達に依存したままではダメだと。
ーーーゆっくりでもいい、進むんだ。
ーーーカレンも、アストも、ユウハも、応援してくれてる。
ーーーきっと、ハルトも。
自分の頬をぺちんと叩き、気合をいれる。
「...よし」
加えて、小さな決意を心の中で唱えた。
ーーー私、強くなる。
ーーーもう、泣かないって決めたんだ。
ーーー“あの日”に、誓ったんだから。
一年八組の扉を開いた。
これから始まる、長い長い物語へと繋がる
未来への、扉を。