「あのっ!」 ゆっくり振り返ったのは、 やっぱりあの彼だった。そして、 「あ・・・昨日の子だよね?」 「は、はい……。」 彼を前にすると、吃ってしまう。 「昨日は情けなかったよね。」 そう言って、彼は苦笑いした。 「色々、あってね。あ、ハンカチ・・・ 今度でもいいかな?」 「あ、いえ!全然気にしないで下さい」