降り立ったその街は 早朝にもかかわらず人で溢れていた。
アタシは腕を引っ張られながら行き交う人々にぶつからないよう必死だった。

アナタはアタシを気にする様子もなく
スイスイと慣れた様子で街を泳いだ

「しゅんっ。」
突然どこからか掛けられた声にアナタは辺りを見回すと
満面の笑みを浮かべ手を高く挙げた

「オバチャン」
近づいてきたその女の人は三十代で高い背と痩せた体、まるでモデルのように見えた