「彩ちゃん、ごめんね。」

入れ替わりにやってきた高見澤先生が言う。

「僕の弟が迷惑かけて。じゃあ、またね。」

「あ、はい。」

高見澤先生は忙しそうに走っていってしまった。

「...おと、うと?......弟っっ!?」

わたしの叫び声が、冬の空にこだました。