学校帰りに
蒼介さんと待ち合わせた場所に
向かいながら、
みんなの言っていた
「彼氏」
という言葉が頭を離れなかった。


彼氏、彼女、カレシ、カノジョ…カレカノ…


蒼介さんは私のカレシなのかな?
じゃあ、私は蒼介さんのカノジョ?

そう言われると、
なんとなく違うような
しっくりこないような気がする。

彼氏とか彼女ってもっとこう、
特別な感じっていうか
もちろん、
蒼介さんは私にとって
すごく特別な存在なんだけれど…。

やっぱりそれって、
この私に問題があるのかな…。

以前会った
蒼介さんの元カノさんは、
蒼介さんの彼女だったと聞いて
とても納得したし、
しっくりきていた。

もう少し私の背が伸びたら
ちがうのかな?
それとも少しお化粧してみる?

がんばったら、
もう少し蒼介さんの
彼女らしくなれるのかな…。