■ショコラ2
次の日の金曜日。
バレンタインが土曜で学校がお休みという事もあり、朝から何だか賑やかだった。
下駄箱に靴をしまっていると私の後ろからナオが声を掛けてくる。
『14日にあげなきゃ意味ねーよなぁ?』
ナオでもそんなふうに思うんだ…
そう思っているとナオの下駄箱から何かが転がり落ちて私の頭に当たった。
『いったーい!!』
『あ、悪い。』
よく見るとそれはピンク色の箱でラッピングされたチョコだった。
『ナオもモテるじゃーん! ショコラかもよ!』
そう言いながらナオの背中を叩く。
ナオは振り向いて私の頭にチョコを置いた。
『ユマが食えや。』
『は?』
『俺は要らんし。』
何だか急に不機嫌なナオ。
何なんだ?
教室に入ってチョコと睨めっこ。
食べていいのかメッチャ悩む。
でも甘くて美味しそう…
『まだ食ってないんか?』
『あ、ナオ…』
ナオは窓枠に座って空を見た。
『落ちるよ?』
『ヘーキ。 2階やし…』
窓際の席に座る私と窓枠に座るナオ。
風に揺れるカーテンが私達を包んで姿を隠す。
『お前の席いいな。 こうやってカーテンの中におったら早弁も居眠りも平気やね。』
『そんな事しないし…』
おそらくこのクラスでそんな事するのはナオだけだろう。
風に揺れるナオの髪から甘い香りがする。
1年前はナオが窓際の席だったっけ…
『早くチョコ食えって。 先生来るで?』
『う、うん…』
作った女の子に心の中で謝って包装を解く。
中にはトリュフが入っていた。
1つ口に入れると甘くて少しお酒の味がした。
『ナオ、おいしいよ?』
もう1つ手に取ってナオに差し出す。
するとナオは私の指ごと口に入れた。
『な…ッ』
ナオの舌が指についたチョコまで綺麗にしてくれる。
熱い…
顔から火が出そうなほど熱くなってる。
ナオはそんな私に気付いたのか優しく微笑むとそっとキスをした。
ファースト…キス…?
次の日の金曜日。
バレンタインが土曜で学校がお休みという事もあり、朝から何だか賑やかだった。
下駄箱に靴をしまっていると私の後ろからナオが声を掛けてくる。
『14日にあげなきゃ意味ねーよなぁ?』
ナオでもそんなふうに思うんだ…
そう思っているとナオの下駄箱から何かが転がり落ちて私の頭に当たった。
『いったーい!!』
『あ、悪い。』
よく見るとそれはピンク色の箱でラッピングされたチョコだった。
『ナオもモテるじゃーん! ショコラかもよ!』
そう言いながらナオの背中を叩く。
ナオは振り向いて私の頭にチョコを置いた。
『ユマが食えや。』
『は?』
『俺は要らんし。』
何だか急に不機嫌なナオ。
何なんだ?
教室に入ってチョコと睨めっこ。
食べていいのかメッチャ悩む。
でも甘くて美味しそう…
『まだ食ってないんか?』
『あ、ナオ…』
ナオは窓枠に座って空を見た。
『落ちるよ?』
『ヘーキ。 2階やし…』
窓際の席に座る私と窓枠に座るナオ。
風に揺れるカーテンが私達を包んで姿を隠す。
『お前の席いいな。 こうやってカーテンの中におったら早弁も居眠りも平気やね。』
『そんな事しないし…』
おそらくこのクラスでそんな事するのはナオだけだろう。
風に揺れるナオの髪から甘い香りがする。
1年前はナオが窓際の席だったっけ…
『早くチョコ食えって。 先生来るで?』
『う、うん…』
作った女の子に心の中で謝って包装を解く。
中にはトリュフが入っていた。
1つ口に入れると甘くて少しお酒の味がした。
『ナオ、おいしいよ?』
もう1つ手に取ってナオに差し出す。
するとナオは私の指ごと口に入れた。
『な…ッ』
ナオの舌が指についたチョコまで綺麗にしてくれる。
熱い…
顔から火が出そうなほど熱くなってる。
ナオはそんな私に気付いたのか優しく微笑むとそっとキスをした。
ファースト…キス…?