「そう言われても、あれじゃあね。イケメンかもしれないけど、私には無理」


「彼ね、順一の高校の同級生なんだって。だから彼のこともよく知っていて、彼も愛奈と同じなんだって。異性に傷つけられて辛い思いしたらしいよ。詳しくは聞いていないけど」


「だからといって、あの態度は社会人としてどうかと思うけど?」


「確かにね。でも、傷ついたことがある彼なら愛奈のこと大事にしてくれそうでしょ!もう、あれから3年だよ。前に進んでもいい頃だよ」


「それって、私に柚木を紹介したかったって事?だから順一さんと相談して招待したの?」


「愛奈、私、結婚するの。今日は、その発表も兼ねているの。でも、私達だけ幸せになれない。愛奈のこと親友だと思っているから愛奈にも幸せになって欲しいの!彼なら、間違いないと思うから」


そんな力説されても困る。


もう、恋はしたくないんだ。まして、結婚なんて考えられない。