うららが書き終えると、小泉も記入した。


うららの上の欄に、自分の氏名と生年月日、住所を書き込んだ。



その用紙はSMRメンバーに回される。


三人も下の方に名前を書き、今度は梢へ。



横山が説明する。



「うららちゃんのお母様も、こちらに記名お願いします。

“証人”と書いてある下の欄です」




梢は渡された用紙を見て、驚いた顔をした。


うららは、不思議そうに首を傾げている。



「ばあちゃん?どうしたの?」



梢がクツクツと笑い出した。


「そうかい…」と呟き、

小泉に「宜しく頼むよ」と頭を下げてから、

記名してうららに用紙を戻した。



梢が言う。



「うらら、あんたその紙が何なのか、分かってないだろう?

上の文字を、ちゃんと読みなさい。

本当にうららは、ぼけーとしてるから…」