うららが虚ろな目を向けた。


そしてポツリと言った。



「行かない…」



「あ゙?何言ってやがる。
死にたくねぇなら、早く立て」



「嫌…小泉さんだけ逃げて…

私は… 私は… アバタリなの。

置いて行って下さい」




うららは丸山陽子の死体をジッと見た。


次に杉村の死体を見て、
顔を歪め、泣きながら訴えた。



「全部、私のせいなの!

生みの母親も、おっちゃんも、小泉さんの両親が死んだのも、

全部私のせいなの!


私は…生きていてはいけない…

さっき生みの母に言われました。

アバタリがいないと教団が滅びると…


教団を滅ぼすには、アバタリなんか死んだ方がいい!

おっちゃんだって、そう思って…んっ…」