教団は覚醒剤を大量に隠し持っていた。
高値で売りさばき、資金を増やすと同時に、
勧誘の手段としても使っていた。
その男のように、薬欲しさに入信する者も多数いた。
入信してから、逃がさないように、薬を打たれて中毒にさせられる者もいた。
薬の力で狂った男は、マシンガンを四方八方撃ちまくる。
彼の背後で、女性信者が撃たれて死んだ。
敵味方の区別がつかないほどに正気を失い、
高笑いで、弾が尽きるまで撃ちまくる。
それを途中で止めたのは、杉村だった。
杉村の一発が、男の額を撃ち抜いていた。
男は仰向けにバッタリ倒れて絶命した。
杉村も……
杉村の体は十数ヶ所から、血が噴き出していた。
床にひざまずき、そのまま前に崩れ落ちた。