「やっぱ、浴衣が良かったのかなあ…。」

泣き腫らした顔で帰るわけにも行かず、私はよく言っていた河原で、暗闇の中足を水に浸していた。

舞友はとっても可愛い浴衣だった。

白に青の花柄や、金魚が付いているやつ。

「なんで、いつもは男みたいな格好なのに、今日は浴衣なんて着てんだよ。」

口を開けば舞友の愚痴ばかり。

嫉妬してるんだ。

舞友は可愛いから。
舞友は優しいから。

欠点なんてどこにもないから、余計に悔しいんだ。