「ねぇ、お兄さんっ♪今、ひま~?」



白いビキニにポニーテール。
満面の笑みを作って、傍にしゃがみ話しかける。


対象は、ビーチに寝転がる2人の青年。
一人がクイッとサングラスを上にあげ、こちらに視線を移す。



「佐織……!?」

「え゛……」



すると眉をしかめ、顔を歪ませた。
今、一番会いたくない人。



「おっ!佐織ちゃん!やっほっ♪」



もう一人もひょいと顔を出し、手をあげる。

見事に知り合いに出くわすコレはなんだろうか。
今も尚、彼に私は睨まれている。