「これで津高の写メは、全部削除したから」

優雨くんは男の子にケータイを渡した。


男の子は、慌てて去って行った。












「はぁ…」

「………」


どうしよ……
なんか怒ってる……


「優雨くん…ゴメンなさい……」

地べたにつく私と、等身大になるよう優雨くんも、私の前でしゃがんだ。

「だから気ぃつけろって言ったじゃん」

「うん…優雨くんの言う通りだった……グスン……」


私は、制服の袖で涙を拭いた。


「お前みたいな、チビで握力20なさそうな奴、男に敵うわけねーじゃん」

「…ヒック……怖かったよぉ……」