「今日から、君達に刑を執行する、よろしくな。」
スーツ姿の祇儀と清澄、遊佐、砂靭の前に弦龍と虎黎がいた。
スーツ姿の彼らを拘束していた手錠は外され、監視の鬼達が退室する。そして、入れ替わりに弦九朗が入室してきた。
「ふーっ。息が詰まりそうだったよ。」
ほっとする祇儀。
それには理由があった。
「でも、大王。よくもあんな堅物そうなメンツ(=他の十王)をよく説得できましたね(笑)」
「それは、清澄のおかげだよ。みんなの弱みを探してくれたから(笑)」
「そうですね。皆さん“表に出したくない顔”をかなりお持ちでしたので(笑)」
「そうだね、あれは効いたね(笑)」
「前代未聞の判決だなんていわれましたしね(笑)」
「最後までヒヤヒヤだったし(笑)」
“怖ぇ~わ・・・大王の説得方法・・・”
そこに、広重に肩を持たれた隼丸と付き添っていた深波、そしてスーツ姿の凛香が入ってきた。
「凛香~(笑)」
祇儀はニコニコしながら凛香をハグしようとするのだが・・・
バンッ!!
「ふざけるでない(怒)」
「ふざけてないよ~本気で、こう(泣)」
「それが、ふざけておるというのじゃ!!」
「「ぁああああああ!!」」
「また始まったぜ・・・祇儀の兄貴も懲りないな(呆)」
「い、いつものことなんすか、これ?」
「あぁ、だから、その目に焼き付けて免疫つけとけ。」
弦龍に説明する広重。弦龍の顔はどんどん青くなり、血の気が無くなっていくのがはっきりとわかるくらいだった。一方の虎黎は、その瞬間を“見た瞬間”に気絶。遊佐に介抱されていた。