「弦龍、虎黎・・・君達は、まだやり直せる。まだ引き返せる。」

「俺達が・・・か・・・。」

「あぁ、まだ引き返せる。さっきの禮漸君の言葉を思い出してみ。おのずと、彼の気持ちが分かるから。」


“ジャ、俺ハ何ナンダヨ”
“ダチジャネェノカ?仲間ジャネェノカ?”


「禮漸・・・お前は、俺達の・・・大事な・・・大事な友達(だち)だ!」
「ごめんなさい!ごめんなさい!!」


泣き崩れる彼らを禮漸はぎゅっと抱きしめて「忘れてんじゃねぇよ、てめぇら。」と一緒になって泣き崩れていた。その姿に緑涼の緊張の糸が切れる。その瞬間、その場の雰囲気が明るいものへと変わっていった・・・


「じゃ、彼らの判断としては“死罪”は無しだね。」


祇儀は、ゆっくり立ち上がると弦龍と虎黎の顔をみるなり・・・


「ちゃんと罪償える?」


その言葉に、弦龍も虎黎も首を縦に振って意思を表示する。それを見た祇儀は、唐突に判決を言い渡した。


「僕のところで修行。」


と・・・