ガラスが割れるように崩れていく結界。その欠片と舞いあがる土ぼこりの中に浮かぶ2つの影。
隼丸は、その影に向かって引き金を引く。
「粋な歓迎ありがたいねぇ(笑)」
その言葉と同時に、隼丸の身体を痛みが駆け抜けていく。痛みにこらえながら頭を下げた時、事の自体を知ってしまう。
「この前の礼だ、ありがたく受け取ってくれ。」
弦龍の刀が、隼丸の腹部を貫通していた。しかし、隼丸はその痛みに耐えながら弦龍の額に銃口を押し付ける。
「そっか・・・じゃ、遠慮なく受け取ってやるよ。だけどな・・・俺の礼も受け取ってもらおうか・・・20年前の・・・礼を・・・な・・・。」
隼丸は引き金を引くが、直前で銃口がそれ、弦龍の頬をかすれただけだった。そして、隼丸は意識を失った。弦龍は、隼丸を蹴りつけ刀を抜き取る。
「さ~次は誰にしようかな(笑)」
血のついた刀で「どれにしようかな♪」と口ずさみ、刃先を向けていく。