「じゃ、行きますか。」


そういいながら、刀を杖にするようにして立ち上がる祇儀。それに続くように男性陣が続々と立ち上がる。


「凛香。」


祇儀は、少しにこっと笑うと「頼んだ。」という。その姿は、いつもの飄々としたものではなく、凛々しくも感じられる姿だった。


「わかっておる。」


凛香も、そう言葉を返す。その言葉を聴いた祇儀は、ゆっくりと刀を鞘から出すと、静かに床に落とす。畳に一直線に刺さった刀の先から、白い魔方陣が表れると椿と凛香を包んでいき、彼女達の姿を消した。そして、結界は崩壊した・・・。