ドンッ!!!!!!!!
その衝撃と共に突然急停止する列車。部屋の中の物は、床に叩きつけられるように落ちていき、強い振動が椿達の動きを止めていく・・・
バンッ!!
バンッ!!
バンッ!!
次々に壊されていく結界。
切り離されていく車両。
弦龍と虎黎の足音が破壊音と共にどんどん近づいていく。
そして・・・
「み~つけた!」
「そこにいるんだろ?」
凛香が作った結界が無作為に点滅し始める。弦龍と虎黎が結界を壊し始めたのである。
「早く出てこいよ!禮漸!」
弦龍の声が、部屋に入ってくる。その声を聴いた瞬間、椿の脳裏にあの時の光景が浮かび、支配していく。それに気づいた凛香は、椿の耳を左手で塞ぎ自分の胸に力強く引き寄せた。