一方その頃
「くそっ、どこに行きやがった!!」
怒り狂った隼丸は、山の中を血眼になって捜索し続けていた。しかし、弦龍と虎黎の姿は見つからない。
「隼丸!!」
怒りに身を任せた隼丸を引きとめようとする弦九朗。しかし、隼丸は弦九朗の腕を振りほどいて進もうとする。
「とにかく落ち着け!!」
「・・・」
弦九朗は、隼丸の両腕を掴み、怒り狂った目をじっとにらみつける。
「一旦引くぞ。」
「何でだよ!!やっと見つけたんだぞ、あいつらを!!」
「落ち着け!!」
山中に響く彼らの声は、夜の暗い空間に木霊する。
「お前の気持ちもわかる。でもな、落ち着かねぇと出来るもんも出来なくなんぞ。」
弦九朗のその言葉を聴いた隼丸は、泣きながら静かに銃を収めた。