「きゃ～～～～～～～～～～！！」
二階から聞こえてきた椿の悲鳴。そこにいた全員が２階へと向かおうとしたのだが・・・
「お兄ちゃんの邪魔はさせないから（笑）」
パチン・・・
その小さな音とともに、緑涼達の動きが止まっていく。苦しみながらも必死に動きを取り戻そうとする禮漸を見て「久しぶりね、禮漸さん（笑）」とくすっと笑いながら耳元でささやく。
「虎・・・黎・・・こんなこと・・・止めろ・・・。」
「やだ（笑）」
虎黎はそう言うと、少し尖った爪で禮漸の頬を引っかくと、笑いながら縁側へと向かっていく。
「せっかく、戻ってこられたんだもん！思う存分楽しみたいじゃない。だから、嫌よ（笑）」
と話しながら。
その頃、２階では・・・
「静かにしてもらおうか。」
不敵な笑みを浮かべながら、椿の首筋に刀の刃を当てる弦龍。怖くて言葉を出すこともできなくなっていく椿を見るなり「人間は、俺達にとっていろんな手段に使えるからな～・・・」と耳元でささやくと椿の顔の前でパチンと指を鳴らす。そして、椿は気を失ってしまった・・・
「さてと・・・」
弦龍は、刀をしまうと椿を抱え窓から飛び降りた。
