「ふぁ~っ・・・」

椿が目を覚ましたその場所は、美麗の屋敷の部屋だった。燦々と差し込む光と優しい風が椿の眠気を徐々に消し去っていく。
あれから数日が立っていた。椿が眠っている間に色々なことが起きていて…その結果を椿は窓越しに知ることに。

「うわ~っ!!おいしそう!!」
「先に食うなよ、メガネ小僧。」
「メガネ・・・尚澄って名前があるんですけど!!」
「弟のこと気にしないでいいから(笑)」
「香澄姉さん(泣)」
(あっ、香澄さんと風燕さんに・・・弟さん?)

あちらこちらで見る不思議な光景。
風燕と尚澄と香澄、禮漸と瀧蒸と骸、火燐と光と朔耶、そして・・・

「痛ったいねん!!おっさん!!」
「おっさんはないだろう?涼香君!」
「マジでむかつくわ~っ!!なんで姉さんは、こんな奴と結婚したんや!!」
「うっさい!!」
涼香と凛香と祇儀、その後ろで様子を見る蓮流と清澄と広重。以前の殺伐とした空気はそこにはなかった。
「いったい・・・何があったんだろう・・・?」

椿の頭は思考が止まっていく。

コンコン
「椿ちゃん、おはよう(笑)」
部屋に入ってきたのは空我だった。着物を着流し長い髪をポニーテールのように括っている。