「ひどい雨だべな・・・。」
縁側から外を見つめる緑涼。その横には、キセルで一服しながら「そうっすね。」と答える禮漸が胡坐をかいてだらしなく座っている。そんな、禮漸に緑涼は、瓶入りのサイダーを差し出した。
「ありがとうございます。」
禮漸は、ポンっと叩き口を開けると、くっと一口。冷たい感覚がのどを潤していく・・・
「おまえさ・・・なんか隠してないか?」
緑涼のその言葉にびくっとしながらも「なんすか、してないっすよ。」と煙を吐いた後、禮漸はそう口にする。
すると、緑涼は禮漸の真正面に座り、じっと見つめ続ける。
「参りましたよ、緑涼さん。」
うなだれるように柱にもたれかかる禮漸。そして、おもむろに口を開き始めた・・・