数百年前
「何で瀧蒸が辞めなきゃいけないの?!」
「なんでって・・・いや・・・その・・・(焦)」
「瀧蒸は悪くないじゃん!!悪いのは・・・。」
「言うな!それは言うな・・・」
瀧蒸は元々、尚澄達きょうだいに使えていた従者だった。年も近い瀧蒸と尚澄は仲がよく、よく、どこに行くにも一緒に行動を共にする仲でもあった。しかし、ある事件がきっかけとなり、瀧蒸は、職を解かれ屋敷を後にしたのである。
数年前
「なんで・・・どうして・・・どこいったの・・・?」
「そんなに泣きなさんな・・・何があったんだよ。」
大嵐に見舞われていた人間界でであった骸と光。
あまりにも大泣きする光を見かねて、骸が話しかけたのがきっかけとなった。
「椿ちゃんが・・・いないんだ・・・。」
「椿ちゃん?誰それ?」
「あそこの、丘の上のお家に住んでる女の子・・・。」
「ふ~ん・・・好きなの?」
「・・・うん・・・人間だけど、怪我治してくれた・・・やさしいんだ・・・」
「そっか・・・一緒に探そうか?」
「本当?」
「これも何かの縁だから(笑)」
そして、骸は住む場所のない光と共に生活を始めるのだった。