「あ~っ・・・凛香さんきれい・・・」

弦龍がボソッと呟いたその言葉に虎黎はむすっとする。そんな事にも気づかない弦龍はさらにこう呟いた。

「あの子もかわいいな~(笑)」
「おにいちゃん・・・(怒)」

虎黎の怒りのこもった言葉にやっと気づいた弦龍。思わず、謝罪をするのだが、時すでに遅し。彼が弦龍に口を閉ざしてしまうのだった。

「それにしても、変わったな、あいつ。」

虎黎越しに禮漸を見つめていた弦龍。その少し微笑むような顔に虎黎はホッと胸をなでおろすと「そうね。」と返すのだった。