「てめぇ、ふざけんなよ!!」
「そうだべ!!この酔っ払いと住むなんて無理だべ!!」
火燐と風燕が猛反発。
「俺もごめんだな。」
キセルに火をつけながらそう言葉を返す禮漸。緑涼も、禮漸の言葉に首を縦に振る・・・
「蓮流は?」
「どうなんだべさ?」
火燐と風燕の質問に考え込んでしまう蓮流。そして、蓮流は意外な言葉を口にした。
「俺は・・・いいんじゃないかなって、賛成しても。」
その答えに緑涼達はびっくり。椿も予想していなかった答えに開いた口がふさがらなくなってしまった。そんな彼らをよそに蓮流はこう話を続けた。
「正直言うと、隼丸さんと弦九朗さんのことは知らない。でも、深波君の実力は知ってるから。」
「どういうこと?」
キセルを銜えながら、蓮流に問いかける禮漸。蓮流は、少し笑いながら「だって、俺と深波君“いとこ”だもん(笑)」と答えた・・・。
「ぇえっ?」
「いとこ・・・」
驚く禮漸と緑涼に、蓮流は「深波君は、俺の親父のお兄さんの子供。つまり伯父さんの子ってこと。」と笑いながら返した。
「親父同士が仲悪かったから。」
「ほぼ絶縁関係でさ・・・」
いろいろな家庭事情があるようだったので、椿も、緑涼達もこの話の深い部分に触れないようにした。
「じゃ、椿ちゃんは?」
火燐が不安そうな顔で椿に“詰め寄りながら”問いかけてくる。
「私は・・・正直言うと・・・嫌です。でも・・・蓮流さんのご親戚がいるのなら・・・。」
一気に沈黙が広がったリビング。
緑涼は、必死で頭をフル回転させて出した答えは・・・
“条件付での同居を許可する”というものだった。
「条件は“争わない”“意地悪しない”“風紀を乱さない”これだけだ。」
緑涼はそういうと、禮漸にキッチンに向かわせる。