「うわ~っ!!」

うれしくなった椿は、思わず大きな声を出してしまう。それを聞いた緑涼と禮漸が慌てて椿の部屋に駆けつけた。

「なしたべ!!」
ドアが開くと同時にそう声を掛ける緑涼に椿は美月のことを話した。
「赤ちゃん!?」
「予定日は来年ぐらいだって(笑)」
「ほ~っ。」
「顔見たいっすね(笑)」
「私も見たい(笑)」


夜の10時
椿の部屋では、生まれてくる美月とめがねさんの子供の事で盛り上がっていた。
その頃、蓮流の部屋では・・・


「深波君、大変そうだな(笑)」


夕方に届いた深波からの手紙を、窓にもたれるようにしながら読んでいた。そこには、仕事の事、プライベートな事、とにかく色々書き込まれていた。手紙の最後にこう綴られている。


“今度は、ちゃんとした旅行しようって大王が言ってる。だから、みんなのスケジュールが会ったらまた旅行行こう”と・・・


「ちゃんとした旅行か・・・(笑)」


月明かりを使って読んだ手紙を、蓮流は静かに封筒に戻し眠りにつくのだった。