「巡察も終わったし、急いで屯所に戻ろう。」

「「はいっ!」」


なんだか胸騒ぎがするだから急がないと。こんなに胸騒ぎがするのな何でだろう…


今日が10年前のあの時の天気に似ているからか………?

__屯所・副長室にて

「失礼します。」

「よぉ、今回はお前に報告したいことがあって呼び出した。」

「ほ……報告、ですか?」

つい最近障子を破いてしまった総司はそのことだと思っていたので、拍子抜けしてしまった。

「あぁ、実は今日お前たちが巡察に行ったあと、屯所の前に女が倒れていたんだ。」

「女、ですか。」

総司は女が苦手なので少しひきつった笑みを浮かべながらもそう答えた。

「あぁ、それも奇妙な格好をした女がな。」

「奇妙な格好………まさか!!その女はどこにいるんですか!?」

「お前のすぐ後ろだ。」

「えっ!?」