「それに合わせるなら、白か黄色だな。
逆に黒でもいいけど…」
隣の真尋くんが言う。
私が考えていたのと同じカラーを言ってきた。
まぁ私には、"黒"って考えはなかったけど…
迷った末、ちょっと冒険で黒を手に取ってみる。
すると、
「どうぞ、ご試着してみてください」と、声をかけられた。

手に取った服を見て迷ってしまう。

「いま穿いてるスカートに、その黒のアンサンブルを着ると、大人っぽくなると思いますよ。
どうぞ、合わせてみてください。
試着室はこちらです」

店員さんに案内されて、そのまま試着してみた。
鏡には、いつもより大人っぽい私が映る。
"こういう色使いは、薫が似合うんだよね"
そう思った。

「お客様、いかがでしょうか」
声をかけられた。
思いきって、カーテンを開けた。