「笑美、俺ら行かなあかんわ。待っとって?」


「うん♪」


全員、撮影の為に楽屋から出てった。


これから大分時間あるから、
DVDでもみようかな〜。


楽屋にある小さなテレビ。
家から持って来たライブのDVDをセットして、待ち時間を潰す。

『キャーーー!!!』


うわっ・・・。すご・・・。


一番最近のライブの奴。
悲鳴に似た歓声は、まだ耳に馴染まない。


ライブやってる時は別人に見えるんだよね。


少し距離を遠くに感じて、
寂しい感じ。


『春ーーーー!』


『みんな大好き!』


ーーーChu。


あ。
投げちゅした。


こういう事、サラっと出来るんだもんね、春君は。


『大好き!』


だって。春君には何人大好きな人がいるのよ・・・・。


・・・・ほらまた出た。
私の欲。黒い部分。


「ふぅーーー。」


何か嫌んなって、机に俯せた。


「ヤキモチ?」


後ろからの声に、顔を向けると竜雨君が居た。


「竜雨君・・・。」


「アハハっ本当お前らおもろい。」


・・・?屈託のない笑顔を見せる竜雨君。