『何で?』


『・・・・・はい?』


『何で売ってん、何のために?』

『私知らな・・・・・・』


それでも、シラをきるから。


抑え効かんかって。


もう笑美との事とごっちゃんなって。


八つ当たり―・・・・・・。


やと思う。


まだまだ子供やな、って思った。

『何でかって聞いてんねん!!!!』

『・・・・・・って・・・』


初めて見た歪んだ顔。


『私やって・・・・・私やって好きやのに!!!!何でアイツやねん!!!何が違うん!?何がっ・・・・・!!!!』


・・・・えっ?


関、西・・・・・・弁?


『もぅ、嫌や・・・・・・』


涙を零して、ため息をつきながら、立ち上がった体を椅子に落ち着かせた。


『水嶋さん、出身大阪やったん?』


『・・・・・柴田、柴田麻子。』


『本名?』


声の変わりに、頷いた水嶋さん。

『えーよ、』


『何が?』


『売り返してもえーよ。あんたの事週刊誌に売った事、』


『・・・何で、何でこんな事してん、』


今俺が聞きたいんは、それだけや。


『ウザイから。』


『・・・・笑美が、』


『そうや、』


『売れる前・・・・・』