色んなツテをあさって、
水嶋さんの元へと辿り着いた。


信じてる訳ちゃう。


―・・・・でも、全く信じてへん訳でもない。


『お久しぶりです♪』


『お久しぶり、』


久し振りに見た、水嶋さんの姿は何も変わりなく、やっぱりあれは、嘘やったんちゃうかって思った。


『どうしたんですか?いきなり・・・』


『あんな、これ・・・見て欲しいんやけど・・・・・』


俺は、あの手紙を水嶋さんに差し出した。


『・・・・・・・・何ですか、これ?』


表情に変わりは無かった、


普通なら見逃してしまうような、そんな一瞬やった。


けど・・・俺には分かってん。


あれは、完全に″役者の目やった。


嘘の演技の目。


俺等はずるいねん。


本心を隠す為に、役者って立場を利用して、演技すんねん。


俺が・・・笑美との別れに使った目。


同じ目をしてたから、分かってもーた。


あぁ・・・・・・・、


あれは・・・・・・・


ほんまやってんな。