何気なく見てたテレビ。
笑美に言われて、改めて見直すと。
そこには確かに、水嶋さんの姿があった。
一年前・・・?
に共演してから、初めて見る姿。
・・・・・と言いたいけど、
実は違う。
―――――・・・・・・・
『春君がすっごく・・・・』
雑誌のインタビュー。
笑美しか使わない呼び方を、
水嶋さんがいきなり使った。
・・・ドキッとした。
もちろん、変な意味ちゃう。
撮影の時やって、そんな風に呼ばれた事あらへん。
それに・・・・・これは、
笑美″だけの特別やから・・・、
『水嶋・・・さん?』
『はい?』
インタビューが終わって、帰ろうとする水嶋さんに声を掛けた。
『さっきの・・・って何?』
『さっきの・・・?』
『春君て呼んだ事ないやろ?』
『・・・・・・・・。』
黙り込む水嶋さんに、悪いとは思っても、やっぱりはっきりせなあかんて思って。
『あの呼び方、止めてくれへん?もう・・・・あんなんで呼ばんで。』
『分かりました・・・、何かすいませんでした。』
『ええよ、別に。』
ここで、ここで終わると思ってん。