「笑美と付き合うようになるまで、春馬が大阪に住んどったのは・・・知っとるよな?」


「・・・うん。」


まだ付き合う前、仕事があるといちいち東京に出てきてるーって言ってた。


「何でやと思う?」


「え・・・っ不便だから・・・って言ってたけど・・・。」


いい加減不便やから引っ越すわ!って。


「あんな、本当は・・・付き合うってなってな、笑美に辛い思いさせたない、って」


「・・・え?」


「遠恋なったら、ただでさえ辛い思いさせてまうのに、もっと辛なる、そんな思いさせたない。笑美が困ってる時や、泣いてる時に、駆け付けられる距離に居ったりたい、って言うたんやで?」


春君の・・・笑顔が見えた。


「更に言うと、必死で家と高校に近いとこ探してんで?俺らまで探して!って手伝わされたんやからな。」



「・・・・・・っ」



もう、何も言えなくなってた。


「笑美が入院した時ね・・・、」

今度は、お姉ちゃんが。