「あの時はどうなるかと思ったけど(笑)」
「見てるこっちが、だよ(笑)」
渚沙に連絡をとれなかったのは、どんな言葉を掛けていいか分からなかったから。
「まぁあの時はどうなる事かと思ったけど、あの悲惨な別れがなかったら今の幸せはないし。」
「うん」
「後悔はしてない、かな。あの時さ、笑美が言ってくれた事・・・覚えてる?」
「・・・え?」
私・・・何か言ったっけ?
そんな風に考えてると、
渚沙は笑って。
「あのね、好きならぶざまでも滑稽でも、思ってる事伝えてこい!ってバシーンと褐とばされたんだよね」
「そんな事言ったっけ?」
「言った言ったあははっ!」
何かめちゃくちゃ恥ずかしいんですけど・・・
「あの言葉があったから、今の私が居ると思うんだ、ありがとう」
その、真っ直ぐな言葉が
今の私には、
痛いくらいに胸に染みた。
「あ、私そろそろ・・・」
「あっうん、じゃあまた連絡頂戴ね?」
「うん。落ち着いたら式もやるつもりだから、そしたらまた連絡するね」
「じゃーここは私が奢る!」
500円あれば足りる奢りだけど・・・
「ありがとう!」
渚沙の笑顔は、
今の私に眩しすぎた。