「神谷さん、それ下げちゃって〜!」
「はい!!」
修学旅行から帰って、すぐに探したバイト。
今じゃもう慣れてきて。
楽しい♪
「明日卒業式なんだって?」
「そうなんですよ〜あっという間です」
「じゃー明日は、精一杯楽しんできてね☆」
「え」
「明日お休みあげるから!」
「ありがとうございます!!」
少し大きめの喫茶店。
個人経営で優しいおばさんがやってるんだ♪
「じゃぁお先です、」
『お疲れ様〜』
あー、もう最後の制服だぁ。
って明日だけどさ。
【女子高生】
っていう肩書きはなくなるのか。
なーんか複雑;
「ただいまぁ」
『おかえり★』
お母さんとお姉ちゃんと・・・・・・
夏紀君っ!?
「何してんのっ?」
「えー?オフやし。」
(オフやしってそんなサラっと・・・)
「卒業式、俺も行こうかな。と」
「止めて下さい!!!」
お父さんさえ来ない卒業式に、
夏紀君なんかが来たら目立つにもほどがあるでしょ;
「え〜?行きたい〜」
「だから言ったでしょ、子供じゃないんだから。」
「え〜?」
駄々っ子みたいな夏紀君と、それをなだめるお姉ちゃん。
何度も見ても見慣れない。
「卒業旅行とか行かへんの?」
「ん〜、今は大変だし。落ち着いたらって事になった。」
「そうなんや〜」
薫は看護学校、梨衣子は大学。
私は短大。
って見事にバラバラな進路。
あの後も結局、すっごい悩んで。
でもやりたい事は見つからなくて。
まぁとりあえず短大でも入っとくかぁー!
っていうような感じ。
そんなノリで決めていいの?
って感じだけど。
すっごい話して決めたんだ。