あれだけ、


あれだけ楽しみにしてたのに。


「うわぁー大阪だぁーー!」


きっと、来たら辛くなるって分かってた。


・・・やっぱり。


今思い出してる。


淋しい左手に、


泣きそうになってる。


「ほらっ!行くよ!」


梨衣子が私の左手を取って、前に進んでく。


「っっ・・・ありがと。」



ー・・・。


一人じゃきっと、潰れてた。


「優と同じグループなの?」


「そうだよ?何か問題ある?」


問、題はないけど・・・。
何となく気まずい?


「早く行こー!」


まぁ別に・・・いっか。


「よーく見とけよー」


一日目は先生達の付き添いもあって、学校らしい観光は、疲れだけを残しつつ。


あっという間に終了。


「極楽極楽〜」


「うっわ!キスマーク!!!」


クラスの子達が騒いでて、
その話しの中に私は入らず(笑)

騒いでる薫や梨衣子達を黙って見てた。


「こーなると思ってた(笑)」


「ごめんね、笑美ちゃん〜」


女子高生が皆でお風呂に入ったら、話す事はそんなもんでしょ。


「アイス奢るからぁ〜」


「怒ってないけど、ありがたく貰う!」


「許してね?」


だから怒ってないんだけど・・・まぁいっか。